― 湿気に負けない体づくりは「脾をいたわる」ことから ―
~東洋医学と西洋医学からみた「大根」のすすめ~
こんにちは。ばんいく堂鍼灸院です。
ジメジメした湿気の多い季節が続きますが、体が重だるかったり、やる気が出ない…なんてことはありませんか?
実は東洋医学では、この「梅雨」は脾(ひ)=胃腸の働きに負担がかかりやすい時期と言われているんです。
■ 東洋医学では「脾は湿を嫌う」
梅雨のように湿度が高い季節は、外の湿気が体内にも影響し、体の中に“余分な水分”がたまりやすくなります。
東洋医学でいう「脾」は、食べたものをエネルギーに変え、体内の水分バランスを保つ役割を担っていますが、湿気にとても弱い臓腑。
そのためこの時期は、
- 食欲がわかない
- 胃がもたれる
- 下痢や軟便
- 体が重だるい
- むくみやすい
といった、“脾”の不調サインが出やすくなります。
■ 大根は“脾”を助ける優秀食材
そんな季節にぜひ取り入れてほしいのが「大根」。
東洋医学では、消化を助け、体内の余分な水分や老廃物をさばく働きがあるとされています。
特に生の大根には「消導(しょうどう)」という作用があり、食べ過ぎた時の胃もたれや、湿気で重たいお腹をスッキリさせてくれると考えられています。
大根おろしやサラダもおすすめですが、体が冷えやすい方は蒸し煮や味噌汁、スープなどで火を通すと、より「脾」にやさしい食べ方になります。
■ 西洋医学的にも◎ 食物繊維と酵素の宝庫
大根には、西洋医学的にも嬉しい成分がたっぷり。
- 消化酵素(アミラーゼ):でんぷんの消化を助け、胃もたれを軽減
- ジアスターゼ:胃の働きを助け、食欲不振の緩和にも◎
- イソチオシアネート:辛味成分で、体内のめぐりをサポート
- 食物繊維:便通を整え、腸内環境を助けてくれる
つまり、東洋と西洋、両方の視点から見ても「湿がたまりやすい時期にぴったり」な食材なんです。
■ 食べ方のヒント:こんな時にどうぞ
状態 | おすすめの食べ方 |
---|---|
食べ過ぎた日 | 生大根おろし+しらす or ポン酢でさっぱり |
胃腸が冷えている時 | 大根の味噌汁、煮物、スープで温める |
むくみやすい時 | 大根+はと麦+生姜のスープで水はけサポート |
便秘気味の時 | 煮大根+オリーブオイルで整腸ケア |
■ まとめ:湿気の季節こそ“内側から整える”が大切
外の湿気は避けようがなくても、体の中の湿は工夫次第でコントロールできます。
「脾」の働きを意識して、梅雨の時期は“余分なものを溜めない食事”を心がけてみてくださいね。
大根はその第一歩。
毎日の味噌汁やおかずに、無理なく取り入れて、じめじめに負けない体づくりを始めてみてはいかがでしょうか?
《ばんいく堂鍼灸院では》
東洋医学の視点で“体の中のめぐり”を整える施術をご提案しています。
「季節に合わせたケア」も大切にしていますので、お気軽にご相談ください